
変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)
■変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
変形性膝関節症は、変形性関節症のなかで最も多く、「年をとって膝が痛い」という場合のほとんどがこの病気です。女性に起こることが多く、ほとんどが内反型、すなわちO脚状の変形を伴い、病気が進むにつれて内側の関節面の軟骨がすり減っていきます。
症状の現れ方
典型的な症状は、長距離歩行時の痛みから始まり、正座ができなくなり、立ち上がりやしゃがみ込み、階段昇降がつらくなり、次いで歩行もしづらくなってくるといったものです。一方で、安静時の痛みは少ないのが普通です。時に水がたまることもありますが、通常何カ月も続きません。進行してくるとO脚状の変形が強くなり、膝は慢性的にはれて大きく見え、曲げ伸ばしの角度が徐々に悪くなってきます。
■変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)
多くの場合、先天性股関節脱臼(せんてんせいこかんせつだっきゅう)(赤ちゃんの時の股関節脱臼)や臼蓋(きゅうがい)形成不全症からの二次性変形性股関節症です。臼蓋形成不全症は、股関節の骨盤側の受け手である臼蓋が浅い状態で、関節の一部分に荷重がかかりやすく、軟骨がすり減り、関節症が進みやすくなります。高齢者の場合、とくにこのような背景がなく、加齢とともに徐々に進行する一次性変形性股関節症も増えています。
症状の現れ方
主に立位、歩行時の股関節痛と、股関節の可動域制限です。安静時の痛みは強くありません。可動域制限は、脚がまっすぐ伸びなくなって、広がりにくくなります。また、軟骨とともに骨もすり減ってくると脚の長さが短くなり、歩きにくくなってきます。
■手指(しゅし)の変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)
手の指の遠位指節関節(えんいしせつかんせつ)(指先の関節)の変形性関節症はヘバーデン結節と呼ばれるもので、中年以降の女性に大変多い変化です。誘因はとくになく、関節が痛んではれて、まっすぐ伸びなくなってきます。痛みの程度は強弱さまざまです。
治療は消炎鎮痛薬の外用(貼り薬や塗り薬)、場合によっては消炎薬の内服や関節内注射を行います。自然経過でも1〜2年で痛みがなくなり、少し関節が曲がった状態で治ります。
2014/9/1 掲載
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