急性腎盂腎炎
■急性腎盂腎炎
腎盂や腎臓そのもの(腎実質)に細菌が感染して急激に起こる病気です。
先天性に尿路の形態異常がある乳幼児、既婚の女性、などによる尿通過障害のある高齢者などに起こりやすい病気です。初期治療が遅れると慢性腎盂腎炎に移行したり、を起こして生命が危険になることもあります。
原因は何か
腎盂や腎実質に感染を起こす経路として尿路上行性感染、血行性感染、リンパ行性感染などがあります。尿路上行性感染とは、膀胱炎などの感染を起こしている細菌が何らかの原因で尿管を上行して腎盂に達するもので、その原因として腎盂・尿管の形態異常、尿路結石、腎盂・尿管の悪性腫瘍、膀胱尿管逆流現象、前立腺肥大症などがあります。
血行性感染は、他の臓器に感染源があり、そこから細菌が血液によって腎臓まで運ばれて感染を起こすものです。
リンパ行性感染は、リンパ管を通って細菌が運ばれてくるものをいいます。感染する細菌は大腸菌が多いのですが、その他の菌の場合も少なくありません。また1種類の細菌だけでなく、2種類以上の細菌が同時に感染している混合感染のこともあります。
症状の現れ方
寒気や震えを伴った38℃以上の高熱や、腰や背中の痛み、尿のにごりや頻尿、残尿感などの膀胱炎の症状などが認められるほか、尿に血液が混じることもあります。
病気に気づいたらどうする
前述の症状がある時は、ただちに子どもは小児科、大人は内科を受診します。適切な抗生剤による治療が必要です。軽い場合は外来で治療できますが、全身状態が悪い場合は入院治療が必要です。
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